大切な時間
先日4歳児と遠足に行きました。みんなうれしさいっぱいで手をつないだともだちと楽しくおしゃべりしながら歩いていました。でも…車が来ても気づかない。「車が来るよ!」と声をかけても気にする様子がない。耳を傾けるどころかひたすらおしゃべり。遠足ともなれば楽しくて仕方がありませんから無理もないといえばそうなのですが、こんな姿は4歳だけでなく幼児クラスの誕生日会などみんなで集まったときにも感じます。
誰かが話していても、目と耳、心をそこに向けることが難しい子どもたちが増えています。今、子どもたちが過ごしている社会は、常に何かが動いていています。自分が何もしなくても次から次へと入ってきます。もちろんその中での発見もたくさんあると思いますが、スピードが一方通行ですから、待って!がきかず、こちらには合わせてくれません。自分で感じ、大切なことに耳を傾ける時間など与えてくれません。
テレビやYouTubeはもちろんですが、実は大人の声掛けや行動にも、子どもたちのスピードにあっていないものがあります。子どもたちが小さいとき、できるだけ子どものペースで…と思っていても、少しずつ大きくなってくるとどうしてか大人のスピードが超えてしまいます。大人も忙しく余裕がないのだと思いますが、子どもたちにはゆったりとした時間の中で、五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)を働かせながら過ごすことが心を豊かにするために大切になります。
それにはやっぱり自然の中がもってこい。過ごしやすいこの季節。お休みの日には、スマホはカバンにしまい、車移動の時はテレビやビデオは消し、子どもたちの視線に目を向け声に耳を傾けるゆったりとした時間を作ってみてください。 子どもたちだけでなく、忙しい毎日を送っている大人にとっても大切な時間になると思います。